沢庵漬けと大豆の煮物
今日はちょっと悲観的な孫の一言。
容易には再現できない味・・・というのもあったりする。
たとえばこれ。
田舎では「田舎煮」京都では「ぜいたく煮」(一度漬けた沢庵を煮くので)というこの煮物。
古漬けの沢庵の酸味と、香ばしい大豆の味がして、何とも言えない美味しさなのだけれど、最近の甘味料やうま味調味料、あとは減塩の沢庵だと、残念ながらおいしくできない。
昔ながらの沢庵は、あっても高いか、希少すぎて。
沢庵でも糠漬けでも、日本のお漬物は、天候や建物の仕組みからして重要な要素なので、再現が難しい。
失われたものは戻ってこない。
長い間、「でもこうすれば「ほとんど」変わらない」とか、「これ「でも」大丈夫」とかいって誤魔化してきたけれど。
そろそろ認めるべきかな、と思う。
亡くしたものは戻ってこない。
・・・だから、大事なんだと思う。
~沢庵漬けと大豆の煮物ーおばあちゃんのレシピノートより~
沢庵の糠を水で流し取る。5本くらい。
薄い輪切り(繊維に直角)に切りながら水に放ち、塩抜きをする。
好みの塩加減になるまで、沢庵をあげて絞り、新しい水に浸けることを数回繰り返す。あまり塩を抜きすぎても美味しくないので、沢庵を味見しながら塩抜きすること。1~3時間程度。
塩気を少し残した沢庵をしっかり絞り鍋に入れる。
水をひたひたに入れ醤油、酒、塩、唐辛子3本ほどを入れて煮る。
沸騰したら中火にして、大根の質にもよるがあまりながく煮ないで、時々食べて味と固さをみる。好みの固さで火を止める。それ以上柔らかくしたくない時は、すぐに器にあけ粗熱を取っても良い。